週刊エコノミスト Onlineグラフの声を聞く

石油優位から金優位の時代へ=市岡繁男

(出所) ブルームバーグ
(出所) ブルームバーグ

 3月9日のWTI原油先物価格は前日比32%も暴落し27ドルとなり、2016年2月以来の安値となった。石油関連企業の担保価値は一夜にして3割も目減りし、破産の危機に瀕(ひん)している会社もあろう。同業界の相対株価はこの8年間で75%も下落していたが、今回の原油暴落で、エネルギー企業が発行する低格付け債(ジャンク債)と国債の利回り差(信用スプレッド)も急拡大している(図1)。

 昨年12月、アル・ゴア元米副大統領は「資産規模22兆ドル(約2200兆円)の石油業界はバブル崩壊の危機にある」(英『フィナンシャル・タイムズ』紙)と警告したが、それがいま現実になりつつあるのだ。

残り302文字(全文588文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事