舞台 PARCO劇場オープニング・シリーズ「ピサロ」=濱田元子
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異文化の衝突描く傑作再び 現代社会の根源的問題に迫る
南米大陸のアンデス山脈に、太陽神を信仰し、高度な文明を有する国家が栄えていた。1200年ごろに誕生した「インカ帝国」である。その帝国も1533年、スペインの征服者ピサロによって王アタワルパが処刑され、滅亡した。
この歴史的事実を基に、英国の劇作家ピーター・シェーファー(1926~2016年)がピサロとアタワルパの2人を通して、宗教や文明の対立をスリリングに問う傑作戯曲が「ピサロ」(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)である。シェーファーは映画にもなった「アマデウス」でも知られる。
渋谷PARCOの建て替えに伴い約3年半ぶりに新装開場したPARCO劇場のオープニング・シリーズ第1弾として上演される(伊丹十三訳、ウィル・タケット演出)。
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週刊エコノミスト
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