教養・歴史書評

『不平等と再分配の経済学』 評者・井堀利宏

著者 トマ・ピケティ(フランス国立社会科学高等研究院研究所長) 訳者 尾上修悟 明石書店 2400円

富の不平等生むメカニズム 教育投資の重要性を指摘

 本書は1997年にフランスで初版が刊行され、これまで7版を数えている原書『不平等の経済学』の翻訳である。原書は学生や専門家を想定した読者向けに、不平等に関する標準的な解説書として出版されたものであり、経済学のテキストという色彩もある。

 2013年に出版した『21世紀の資本』で、著者は資本や富の不平等が近年拡大していることを周到なデータで指摘し、世界の注目を集めた。

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