米クアルコム・中国BOE ディスプレー関連で提携 貿易戦争中も米は不問=服部毅
有料記事
米国の大手通信用半導体ファブレス(設計会社)クアルコムと、中国最大のフラットパネルディスプレー(FPD)メーカーである中国の京東方科技集団(BOE) が4月15日、新型ディスプレーを共同開発すると発表した。
第1弾として、BOEのスマートフォン向け有機ELパネルに、クアルコム開発の指紋センサーを組み込み、今年後半にも発売する。超音波を読み取り、指紋認証する信号処理専用チップはクアルコムが独占供給する。中国市場での売り上げを伸ばしたいクアルコムと、新技術導入によるディスプレー差異化を目指すBOEの思惑が一致した。
クアルコムはスマホ用プロセッサー(APU)に注力してきたが、高級スマホ向けは中国通信機器・スマホメーカーである華為科技(ファーウェイ)の子会社ハイシリコンに、格安スマホ向けでは台湾のメディアテックに市場を奪われ、戦略転換が迫られていた。今回の提携は、今後、高速モバイル通信技術「5G」から、拡張現実(VR)やモノをインターネットで結ぶ「IoT」にまで発展させるとしている。
残り653文字(全文1099文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める