経済・企業注目の特集

自動車の北米生産再開 消費減退で販売回復不透明 20年モデルの増産は様子見=杉本浩一

2カ月ぶりの北米生産再開も、本格稼働は当面先になりそうだ (Bloomberg)
2カ月ぶりの北米生産再開も、本格稼働は当面先になりそうだ (Bloomberg)

 トヨタ自動車が4月23日、5月4日の週から北米の自動車生産を段階的に再開すると発表した。ホンダとSUBARU(スバル)はその翌週、日産自動車は5月中旬に再稼働の予定である。感染拡大防止のため、3月下旬以降稼働を停止していた日系自動車メーカーの北米工場が、2カ月の休止期間を経て、車両の供給を復活させることになる。今回の北米工場休止に伴う日系4社の減産台数は、メキシコ工場分を含めおよそ50万台超。これは4社の2019年北米生産台数の10%超に相当する。

 今後は自動車ディーラーも、営業再開の動きが本格化するだろう。米連邦政府は自動車ディーラー等を4月17日に人々の生活維持に欠かせない業種(エッセンシャルサービス)と認定し、州政府が小売店の営業再開を認めるよう後押しした。4月初旬には全米のディーラーの3分の2弱が休業かそれに近い状況に追い込まれていたと見られ、米国全体の4月新車販売(年率換算値)は19年の1705万台の3分の1を下回る水準となりそう…

残り836文字(全文1263文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事