新興コーヒー店の不正会計 超高成長モデルに募る不信=岸田英明
中国の新興コーヒーチェーン「ラッキンコーヒー」で不正会計が発覚し、波紋が広がっている。同社は2017年10月に創業。専用アプリで注文し、宅配も可能なほか、海外の著名バリスタとタイアップしたコーヒーをほぼ常時発行される電子クーポンで安く飲める「お得感」が受け、急成長した。19年5月には米ナスダックに上場。19年末までに中国国内の店舗数は4500店を超えてスターバックスを抜き、「中国ニューエコノミーを代表するスター企業」(中国メディア)と評されていた。
しかし20年1月末、米国の投資会社が空売り目的でラッキンの不正会計を告発。調査報告書で、店舗単位で売り上げを水増ししていたと指摘した。ラッキンは当初否定したが4月2日、19年4~12月に計22億元(約330億円)分の売り上げを水増ししたと認め、同日だけで株価が75%下落した。
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週刊エコノミスト
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