美術 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展=石川健次
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ゴッホ自信のひまわり、モネの睡蓮… 世界的「美の殿堂」が初の海外展
4月初め以来、この小稿を書いている5月半ば過ぎに至るまで展覧会を見ていない。美術館は軒並み休館、開幕すらできないまま中止となる展覧会も珍しくない。自粛で外出を控える日常の一方、芸術文化は不要不急ではないと思いつつ、新型コロナウイルスの感染拡大防止が最重要なのは言うまでもないと思う。
3月に幕が開くはずの本展は、開幕が延期されたままだ。ロンドンの中心部、トラファルガー広場に面して建つ世界屈指の美の殿堂で知られるロンドン・ナショナル・ギャラリーから選(え)りすぐりの61点が並ぶ。1824年の設立以来、「館外でまとめてその所蔵作品を紹介する展覧会は、約200年の歴史の中で一度も開催されていませんでした」(本展図録)という稀(まれ)な機会だ。換言すれば、同ギャラリーが館外で開く世界…
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