教養・歴史アートな時間

美術 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展=石川健次

(c)The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924
(c)The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924

ゴッホ自信のひまわり、モネの睡蓮… 世界的「美の殿堂」が初の海外展

 4月初め以来、この小稿を書いている5月半ば過ぎに至るまで展覧会を見ていない。美術館は軒並み休館、開幕すらできないまま中止となる展覧会も珍しくない。自粛で外出を控える日常の一方、芸術文化は不要不急ではないと思いつつ、新型コロナウイルスの感染拡大防止が最重要なのは言うまでもないと思う。

 3月に幕が開くはずの本展は、開幕が延期されたままだ。ロンドンの中心部、トラファルガー広場に面して建つ世界屈指の美の殿堂で知られるロンドン・ナショナル・ギャラリーから選(え)りすぐりの61点が並ぶ。1824年の設立以来、「館外でまとめてその所蔵作品を紹介する展覧会は、約200年の歴史の中で一度も開催されていませんでした」(本展図録)という稀(まれ)な機会だ。換言すれば、同ギャラリーが館外で開く世界…

残り974文字(全文1349文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事