新型コロナが死滅 紫外光のLEDに脚光=津村明宏/43
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電気を流すと光る半導体「発光ダイオード(Light Emitting Diode=LED)」のなかでも、最近特に紫外光(UV光)を発する「UV−LED」が注目を集めている。波長の短いUV光は、カビやバクテリア、ウイルスなどの菌類を死滅(不活化)させる効果があり、これが新型コロナウイルス(SARS−CoV−2)の感染拡大に伴って、大きな注目を集めているためだ。
2014年に赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏が青色LED(波長は460ナノメートル)の発明でノーベル物理学賞をそろって受賞したことは記憶に新しい。青色LEDは発光層に窒化ガリウム(GaN)を使ったLEDであり、UV−LEDはこのGaNを用いた発光技術をさらに進化させたものといえる。青色の発光材料にはGaNにインジウム(In)を混ぜたInGaNを用いるが、さらに波長が短くなるUV−LEDはGaNにア…
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週刊エコノミスト
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