教養・歴史書評

好きなものを大切にする 大人も読んでほしい絵本=美村里江

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     人生で間違いなく得していると思うのは、「虫が好き」なことだ。この地球上にはどこでもほぼ100%虫がいる。彼らの絶滅を越えた人類存続は考えにくく、共存が苦ではなくて良かったと感じる。

    『虫ガール ほんとうにあったおはなし』(文/ソフィア・スペンサー、マーガレット・マクナマラ、絵/ケラスコエット、福本友美子訳、岩崎書店、1500円)。ソフィアは虫が大好きな女の子。しかし学校で「変だよ」と言われ傷つき、虫に対する「好きをお休み」してしまう。そんな娘を元気づけようという母親の機転で、後半はグローバルな発展へ……。

     物語の終盤、「虫が好きでも変じゃない」という肯定感を持ったソフィアにとって、学校も楽しい場所となり、体操、水泳、宇宙の本、コンピューターと、好きなものも増えていく。実際の話を可愛い絵柄とハッピーエンドでまとめた絵本だが、「自分の好きなもの」をしまい込まず大事に確保する重要性は、大人にこそ感じられると思う。

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