6億年前の一大事件 地球が凍りついた「雪玉」に/13
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かつて地球表面のすべてが凍りついてしまったことがある。巨大な雪玉のようになったとされることから「スノーボール・アース(雪玉地球)仮説」と呼ばれる。今から6億年ほど前、地面が氷で覆われただけでなく、海水もすべて凍結した。
これは「全球凍結」と呼ばれる現象で、地球全体が氷点下40度にまで下がったと推定される。もし、当時の地球を宇宙から眺めたら、白くて丸い雪玉のように見えただろう=写真。
この仮説を提唱したのは米カリフォルニア工科大学の地質学者カーシュビンク教授で、7億~6億年前の全地表が厚い氷に覆われていた証拠を見つけた。この時代の「氷河堆積(たいせき)物」が残されている地域の当時の緯度を調べると、何と赤道付近まで凍結していたことが分かったのだ。
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週刊エコノミスト
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