670万世帯立ち退き危機 低迷続く米住宅市場=岩田太郎
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新型コロナウイルスの流行による経済活動低下を受けた解雇や一時帰休で、住宅ローンや賃料を支払えなくなる米国人が急増している。これが賃貸・住宅市場に与える影響が、米論壇で議論されている。
米住宅ローン銀行協会は7月13日、支払い先延ばしの適用を受ける世帯数が420万件と、前週の数字である住宅ローン全体の8・39%から8・18%に微減したと発表。データ分析の米ブラックナイトも7月10日、前週比で43万5000世帯が支払い先送りから脱し、滞納なしに回復したと明らかにした。
このように住宅市場の悪化に一定の歯止めがかかる一方で、業界誌の『DSニュース』は7月13日付の記事で、「支払い先延ばしなどの猶予措置は、住宅市場の回復を遅らせるだけで、物件の差し押さえを迅速に行った方が、全体の益になる」と論じた。
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週刊エコノミスト
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