中道と左派を組み合わせ バイデン氏のバランス感覚=川上直
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新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ収束の気配を見せず、テレワークは半年近くに及んでいるが、あっという間に11月の大統領選挙まで2カ月を切った。当地では、対中政策を筆頭に、あらゆることが大統領選挙との関係で議論され、確実にその時が近づいていることはわかるが、他方、在宅勤務を強いられたことで、4年に1度の大イベントを間近に控えたワシントンDCの雰囲気をじかに感じることができなくなっているのは残念で仕方がない。
民主党のバイデン大統領候補が、副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を選んだ。早い段階から「女性を選ぶ」と公言しており、最有力候補だったハリス氏ということで驚きはなかったが、比較的若い西海岸出身の黒人女性という、自身とは真逆の人間を据えることでバランスをとった。トランプ政権下の分断社会への対抗軸として多様性ある社会を受容する姿勢をアピールする戦略だ。
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