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メキシコ 政府の肥満対策に不満の声=志賀大祐

警告表示が貼付された輸入品 (筆者撮影)
警告表示が貼付された輸入品 (筆者撮影)

 メキシコでは10月1日より、改定食品表示ラベル規格が施行される。これにより、食品包装に警告表示が必要な栄養成分(カロリー、糖分、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウム)の基準値が段階的に引き上げられる。指定栄養成分のいずれか一つでも上限値以上である場合、対象の食品・非アルコール飲料の包装に警告表示が印字されていなければ販売ができなくなる。また、子供の購入意欲を高めるようなキャラクターや有名人の表示が禁止となる。

 こうした措置を実施する背景には、メキシコ人の高い肥満率が関係している。メキシコ国家公衆衛生研究所によると、20歳以上のメキシコ人のうち、男性は30・5%、女性は40・2%が肥満(BMI30以上)に該当する。要因としては、加糖飲料の摂取量の多さと運動不足などが挙げられる。米タフツ大学によると、メキシコ人1人当たりの清涼飲料水の摂取量は、1日に約500ミリリットルで、中南米諸国で第1位だ。

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