国際・政治注目の特集

米最高裁判事の指名 保守派バレット氏 大統領再選切り札に=浅野貴昭

社会保障を巡る判断にも影響か (Bloomberg)
社会保障を巡る判断にも影響か (Bloomberg)

 トランプ米大統領は9月26日、エイミー・バレット氏を、急逝したギンズバーグ連邦最高裁判事の後任に指名した。バレット氏は、保守派判事の下で調査官を務めた後、15年間にわたって法学者として教べんを執り、2017年にはトランプ大統領の指名を受けて連邦控訴裁判事に就任している。カトリック教徒でもある同氏は保守的な法解釈の持ち主として知られる。

 この後任人事が成立すれば、最高裁判事の構成は保守派6人、リベラル派3人となる。トランプ大統領はゴーサッチ、カバノーの2人の保守派判事を最高裁に送り込む機会に恵まれたが、それでも最高裁は過去の判例を重視し、現状維持を志向しており、保守層から少なからぬ不満を買っていた。トランプ大統領が3人目の判事を据えることができれば、最高裁の中心線がさらに右へと動く。

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