経済・企業深層真相

今年度6700億円の赤字見通しの「崖っぷち」日産でゴーン事件以来のお家騒動が再燃の噂

    インターネットを通じて決算内容を説明する日産自動車の内田誠社長=5月28日
    インターネットを通じて決算内容を説明する日産自動車の内田誠社長=5月28日

     日産自動車は9月11日、80億ドル(約8500億円)のドル建て社債を発行すると明らかにした。日系の中でもコロナ禍の打撃が大きい日産は、2020年4~6月期に1539億円の営業赤字を計上。21年3月期も6700億円の純損失となる見通しだ。

     日産は4〜7月に銀行融資などで約9000億円を調達したが、依然、危険水準。日本政策投資銀行も5月、日産に対し政府保証付き融資としては過去最大の1300億円を貸し付け、融資総額は1800億円に上るが、「新車需要が前年の約半分」(内田誠日産社長)に落ち込む中、「返済が滞る可能性もある」(証券アナリスト)。

     業界関係者は「リストラの成功、販売回復、為替安定の3要素がそろわない限り、内田体制は長続きしない」と指摘する。コロナという“外患”に加え、「社内にはルノーと距離が近い内田氏を社長から引きずり降ろしたいと思っている人が一定数いる」(同)という“内憂”も抱えているためだ。

     特に日本電産社長に転身した関潤日産元副最高執行責任者を支持していた勢力は、ルノーからの独立志向が強いという。ウイルス禍がいったん収まれば、再び“お家騒動”が再燃する可能性がある。

    (本誌初出 日産が財政難で崖っぷち 内田体制の「内憂外患」 20200929)

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