教養・歴史書評

愛しきものを殺せ 惚れた言葉を削除せよ=楊逸

     猛暑とエアコンの冷気。そのはざまでもがいていると頭が鈍くなる。

    『名著から学ぶ創作入門』(ロイ・ピーター・クラーク著、越前敏弥・国弘喜美代訳、フィルムアート社、2000円)。書き方を学ぶなら、翻訳ものよりは母国語のオリジナル教本を読むのが好ましいが、アメリカで25万部のベストセラー『ライティング・ツール』の著書ならば、別だ。

     40年にわたって文章術の指導に当たってきた専門家の著者。本書を書くために古代ギリシャの哲学者アリストテレスからジャーナリストで作家のウィリアム・ジンサーまで、時代を問わず多岐にわたる著作家の作品を取り上げる。文章術、修辞、人物造形など創作テクニックはもちろん、物書きになるための心構えや習慣、さらに作家の「支え」である「自信とアイデンティティー」についても、英作家サー・アーサー・クィラ・クーチの名…

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