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小説 高橋是清 第117話 貨幣数量説=板谷敏彦

(前号まで)

 日露戦争後の正貨危機の中、日銀総裁に就任した是清。西園寺新政権は山本達雄を大蔵大臣に任命する。是清の「積極主義」と山本の「消極主義」が対立する。

 明治44(1911)年10月10日、中国の武昌で武装蜂起が発生した。辛亥革命の発端である。

 これが成功すると、この動きはたちまちのうちに中国南部に広がり28のうち11の省が清朝政府から独立を宣言するに至った。

 日本政府としての対処法はとりあえず二つ。清国政府側につくのか革命側につくのかであった。

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