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小説 高橋是清 第118話 明治の終焉=板谷敏彦

    (前号まで)

     中国では辛亥革命により清朝が終焉(しゅうえん)、日露戦争後のインフレに苦しむ国内では、日銀総裁である是清が通説の貨幣数量説に異議を唱え物議をかもしていた。

     明治45(1912)年は、明治時代最後の年であり大正元年でもある。第2次西園寺内閣は正貨危機の中で行政改革を行うべく粛々と作業をしていた。大ざっぱに言えば、日露戦争でロシアを倒し、日本はひとかどの国にはなったが、その時にできた借金を返さなければならなかったのだ。

     7月20日、国民に向けてかねてより病気だった明治天皇が重体であるという発表があった。警視庁はこの日、予定されていた両国の川開きの花火大会を中止させた。

    残り2450文字(全文2742文字)

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