新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online コレキヨ

小説 高橋是清 第119話 大正政変=板谷敏彦

(前号まで)

 辛亥(しんがい)革命により清朝が終焉(しゅうえん)、国内では明治天皇が崩御し大正が始まった。正貨危機の中、日銀総裁である是清と山本達雄蔵相の対立が続いていた。

 大正元(1912)年12月2日、陸軍2個師団増設が認められなかった第2次西園寺公望内閣の陸軍大臣上原勇作は、首相を経由せずに単独で天皇に帷幄上奏(いあくじょうそう)し辞表を提出した。陸軍大臣なしでは内閣が成立しない。

 西園寺は長州閥の桂太郎や山県有朋に接触するが、もとより両者に陸軍大臣の後任を推薦する気配はない。

残り2656文字(全文2900文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事