防災メールが迷惑メールに振り分けられるかもしれない7県は青森、石川、岡山、鳥取、山口、徳島、高知
電子メールが正しい送信者から送られているメールかどうかを自動的に検証する技術にDMARC(送信者認証技術)がある。これに準拠していれば、2018年7月、豪雨災害に見舞われた岡山県の防災メールが迷惑メールに仕分けされ、県民に届かない、という事態は回避できたはずだ。 岡山県のほかにも、DMARCを設定していない自治体が8県(青森、石川、兵庫、鳥取、山口、香川、高知)あり、設定していない理由や、いつ設定するかを聞いた。
回答は表1と2の通りで、岡山県には、防災メールが迷惑メールに振り分けられたことが被害を深刻なものにしたのではないか、を聞いたが、「安定稼働に努める」「回答する立場にない」「…市町村に通知した」という回答のみで、答える意思は見せなかった。※特集「サイバー攻撃で滅びる日本」はこちら
導入を明確に答えたのは兵庫と香川のみ
DMARCを導入していない8県についても、いつ導入するかを明確に答えたのは兵庫県と香川県のみで、石川、高知、鳥取は回答がなかった。青森、山口、徳島もいつ導入するか、DMARCを導入するか、明確な回答は避けた。2020年11月16日時点で、岡山、石川、高知、鳥取、青森、山口、徳島の7県は防災メールが迷惑メールに振り分けられるリスクを完全に排除する技術を迅速に導入する意思がないことが分かった。
DMARCは無料、最短20分で設定できるのだが…
DMARCの設定は簡単で誰でも無料で利用でき、設時間は最大20分から4時間。やろうと思えばいますぐできる。県民の安全を第一に考え、すぐに導入すべきである。
掲載した図表は、導入が確認され次第、更新していく。(編集部)