経済・企業挑戦者2020

木暮康雄 ウリドキ代表 不用品の「売り時」分かります

    撮影 武市公孝
    撮影 武市公孝

     中古売買の潜在市場規模は37兆円。その市場開拓を目指し、売り手と業者をつなげるマッチングプラットフォームを提供する。

    (聞き手・構成=白鳥達哉・編集部)

     不用品を売りたい人と、買い取りたい業者をマッチングする、EC(電子商取引)プラットフォームサービス、「ウリドキ」を提供しています。(挑戦者2020)

    最も条件のいい業者を選ぶことができる ウリドキ提供
    最も条件のいい業者を選ぶことができる ウリドキ提供

     買い取ってもらいたい不用品の情報を登録すると、最大10社のリユース(買い取り)業者がその場で無料で査定してくれます。利用者はそれぞれの業者が提示した買い取り金額を比較検討しながら、最も条件の良い業者を選ぶことができるだけでなく、その後の相談や買い取りも、オンライン上でできます。

     買い取り対象はゲームや古本、DVDなど幅広く対応していますが、特に得意としているのは、高級時計やブランドバッグ、ジュエリーなどです。これらは高単価で、模造品の問題もあることから、プロの鑑定士の目を通すことが必要になります。これまでは、街の質屋を何店舗も回って決める必要がありましたが、ウリドキは家にいながら、気軽に専門家に査定してもらえます。利用者の口コミも確認できるので、信頼できる業者なのかも分かりやすくなっています。

     また、業者側もコロナ禍の影響で、オンライン買い取りに興味を持つところが増えています。ただ、彼らはこれまで対面での買い取りが主流で、オンラインに関するノウハウはあまりありません。そこで我々はプラットフォームの提供とともに、オンライン買い取りで成約率を上げる方法を一緒に考えるコンサルタントのような業務も請け負っています。

    インターネットの世界に魅了

     すべてのきっかけは中学生のときに見たテレビ番組です。インターネットの可能性を紹介する番組で、情報伝達だけに使われているインターネットの中に、いずれ街のような概念が生まれ、買い物までできるようになるという内容でした。当時の私は衝撃を受け、いずれはネットにかかわる世界で働いてみたいと思い、その中で起業も選択肢の一つに入るようになりました。

     初めての起業は大学生のときで、新品・中古の漫画を全巻セットで販売するECサービスを作りました。本の取次店やリユース業者と協力し、会社も順調に成長していたのですが、あるときリユース業者の在庫データを管理していると、在庫が少なくなっていく現象が起きていることに気づきました。

     原因を探ってみると、販売は店舗とECの両方で売っているのに、買い取りは店舗でしかできなかったため、受給のバランスが崩れていたのです。そこで、ネットを使った買い取りの仕組みを自分たちで作ってみようと、新しく立ち上げたのがいまの会社です。

     現在、ウリドキと契約しているリユース業者は300社ですが、これはまだ全体の1%にしかすぎません。そのため、伸びしろはいくらでもあります。

     また、リユース市場の規模は2兆円あるとされていますが、すべての家庭で眠っているリユース品まで含めると、市場規模は37兆円にまで膨らむと言われています。ウリドキでこの隠れた市場の掘り起こすとともに、海外展開にも挑戦したいです。


    企業概要

    事業内容:買い取り査定マッチングプラットフォームの開発・運営

    本社所在地:東京都港区

    設立:2014年12月

    資本金:3億7800万円(資本準備金含む)

    従業員数:30人(バイト含む)


     ■人物略歴

    こぐれ・やすお

     1981年東京都生まれ。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了。2005年漫画の全巻大人買いサービス会社を起業。2014年に株式売却を行い、同年ウリドキを設立。39歳。

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