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資源・エネルギー 鎌田浩毅の役に立つ地学

「シェール革命」のインパクト 天然ガスは50年以上枯渇しない/34 

米テキサス州のシェールガス・オイルの採掘リグ。米国は「シェール革命」により天然ガスの輸出国になった (Bloomberg)
米テキサス州のシェールガス・オイルの採掘リグ。米国は「シェール革命」により天然ガスの輸出国になった (Bloomberg)

 エネルギー関連のキーワードに「シェールガス」がある。シェール(頁岩(けつがん))から採取される天然ガスのことだが、石油や石炭と同様に、世界の主要な「化石燃料」の一つとなっている。

 シェールガスの成因は太古の海にある。プランクトンなどの有機物が、死後に腐食物質(ケロジェン)に変化して地下に埋没した。これらが地熱と高圧によって化学変化し、有機ガス成分が岩石の隙間(すきま)にたまった。よって、はがれやすい性質を持つシェールに閉じ込められている大量のメタンガスを、大規模な掘削によって採取する。

 2000メートルを超える深部にある頁岩は粒子が細かいため、ガス分を取り出すことが長らく困難だったが、2000年代後半から技術革新によって安価での採掘・採取が可能になった。特に、米国内で大量に見つかったことで天然ガスの需給が劇的に変化し、「シェール革命」と呼ばれるようになった。米国は現在、天然ガスの輸出国となり、日本は18年以降、米国産LNGの輸入を本格的に開始した。

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