過剰マネーが穀物に向かうとき=市岡繁男
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1970年以降、米国の金や株式が実質6倍以上に高騰する一方で賃金は9%しか上がらなかった。それでも騒ぎにならなかったのは小麦が4割も値下がりしたからだ(図1)。
この間、世界の人口は約2倍になったが、小麦の生産高はそれ以上のペースで増加した。1人当たり生産面積が半減したのに生産が増えたのは単収が2・3倍になったことによる(図2)。これは農業技術の進歩や肥料の投入もあるが、それ以上に地球温暖化の「恩恵」が大きい(当コラム2019年10月15日号「温暖化の見…
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週刊エコノミスト
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