米新政権 「注釈」付き大統領 リーダー不在の議会=安井明彦
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米国で民主党のバイデン政権が発足する。懸念材料は、求心力のある政治家の不在だ。
バイデン氏は影が薄い。「トランプ氏ではない政治家」として選ばれた面がある。大統領選挙で勝利を収めた後も、主役は結果に納得しないトランプ氏だった。コンサルティング会社ユーラシア・グループが「注釈付きの大統領」と呼ぶように、バイデン氏を正統な大統領と認めない有権者が相当程度存在するのも現実である。
議会にも、強いリーダーがいない。ここ数年の米国では、共和党のマコネル上院院内総務と、民主党のペロシ下院議長が、強力なリーダーシップを発揮してきた。しかし今回の選挙で、2人は傷を負った。マコネル氏の共和党は、上院多数派の座を失い、一方の民主党は下院多数派こそ堅持したものの、予想外の議席減に沈んでいる。後継者争いに焦点が移りそうな雲行きだ。
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週刊エコノミスト
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