独CDU党首にラシェット氏 メルケル路線を継続 「首相候補」へ不安も=森井裕一
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ドイツのキリスト教民主同盟(CDU)は1月16日、オンライン党大会の代議員投票で、ノルトライン・ウェストファーレン(NRW)州首相のラシェット氏を選出した。
16年間首相を務めたメルケル氏は、2018年10月に難民危機後の州選挙での敗北を受けて、議会の任期満了をもって首相を辞任し、同時に政界を引退することを表明していた。これを受けてCDUはクランプカレンバウアー幹事長を党首に選出したものの、党内の混乱を受けてクランプカレンバウアー氏は20年2月に党首辞任を表明。メルケル首相の後継は不透明な状況となっていた。後任を決めるCDU党大会は新型コロナウイルスの感染拡大により、2度にわたり延期されている。
ラシェット氏は3人の党首候補の中で最もメルケル政権の政策継承を前面に出しており、NRW州の現職首相でもあることから、政策手腕に不安は少なく、信頼とチームワークを訴えた姿勢も評価された。しかし今年9月26日に予定される連邦議会選挙を首相候補として戦えるかは不透明だ。
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