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国際・政治 東奔政走

外務省主導に軸足移すも 身動き取れぬ「菅外交」=及川正也

首相就任後初の外遊から3カ月が過ぎたが、「菅外交」の出遅れ感は否めない(成田空港で2020年10月21日)
首相就任後初の外遊から3カ月が過ぎたが、「菅外交」の出遅れ感は否めない(成田空港で2020年10月21日)

 この1年の内政・外交にどう取り組むか。菅義偉首相が初めて臨む通常国会の冒頭で行った施政方針演説は、国民の心に響いたとはとても思えない。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、だれもが不安な日々を過ごす中、政府が具体的なメッセージを出せておらず、リーダーシップが見えないからだ。これは外交政策についても同じだった。

 多国間主義を重視し、脱炭素化の前進とデジタル時代のルールづくりを主導する。日米同盟を基軸に「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指す。抑止力を強化し、経済安全保障を確保する。北朝鮮、中国、ロシア、韓国との近隣外交を進める……。

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