教養・歴史書評

広島大の2人がタッグ 実践で役立つ故事成語=加藤徹

 佐藤利行・越智光夫著『蝴蝶は夢なのか 知っておきたい中国故事』(中央公論新社、1200円)は、中国の故事成語31句を熱く、分かりやすく語る。

 佐藤氏は広島大学の副学長で漢文学者。越智氏は同・学長で、三次元自家培養軟骨移植の開発などでも有名な外科医。21世紀の世界で戦える大学を作るため大胆な改革を行ってきた両著者が、現代人に役立つ故事成語を選び、実践的見地から語る。成語の出典は『論語』『孟子』『老子』『荘子』『韓非子』『戦国策』その他、日本の漢文教育で常連の王道の古典である。

 本書の記述スタイルは、まず故事成語と、出典の原漢文の読み下し文を掲げる。次に、訳文と、その成語が生まれた時代背景を解説する。その後、その故事成語の知恵を巡る越智氏と佐藤氏のミニ対談が続く。

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