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教養・歴史 書評

『経済学の堕落を撃つ』 中山智香子著 講談社現代新書 1000円

『経済学の堕落を撃つ』 中山智香子著 講談社現代新書 1000円

 堕落とは穏やかでないが、批判は明快だ。人間が価値を選び取りながら生きることを支えるはずの経済学が、価値観から中立を装う“科学”に変貌した点を突く。新自由主義の自由とは価値ではなく、効率的な手段に過ぎない。140年の変遷をたどるうえで軸に置いたのはカール・ポランニー。自由主義とマルクス主義の両方を摂取しつつ距離を置いた人物だ。MMT(現代貨幣理論)やピケティなど直近の議論も含め、多方面の論者を見取り図に位置づけた。(A)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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