教養・歴史書評 『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』 野口悠紀雄著 文春新書 900円 2021年2月19日 『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』 野口悠紀雄著 文春新書 900円 後発国が急激に発展、カエルが跳ぶように先進国を追い抜く「リープフロッグ」。世界史はこうした大逆転の連続だったと著者は指摘する。例えば中国は銀行のシステムが未発達で偽札が横行していたからこそ、電子マネーが一気に普及。欧州最貧国だったアイルランドはインターネットの登場など環境変化に対応しIT企業が集積、米国を上回る豊かさを達成した。日本も努力を怠らなければ逆転勝ちは可能と鼓舞するが、実現は容易ではなさそうだ。(W) 前の記事 『医療の外れで』 木村映里著 晶文社 1600円 次の記事 アメリカ 日本式(?)「生きがい」論ブームの原因=冷泉彰彦 文字サイズ 小中大 印刷