建物状況調査の重要性認識を/87
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マンション廊下のひび割れも、アフターサービス期間内ならタダで補修できる。
神奈川県内のあるマンション管理組合の理事長を務める加藤さん(仮名)は、築1年目に見つかった共用部分のひび割れなどについて、売り主から詳しい説明なしに「すべて保証対象外」と補修を拒否され続けて困っていた。そこで2年目のアフターサービス期間が切れる前に、管理組合の総会決議を経てインスペクション(建物状況調査)を導入。その結果を売り主に提示したところ、ひび割れの原因は工事の初期不良があることがわかり、売り主にすべて補修してもらえた。
また、さいたま市内のあるマンションで、近隣のマンションで外壁タイルが剥落する事故があったため、アフターサービス保証期限前にタイル全般のインスペクションを理事会で検討。調査の結果、広範囲にわたってタイルの浮きがあることが判明した。売り主に報告書を提示するとともに原因究明を依頼した結果、新築時の工事不良によってタイルが浮いていたことが発覚。売り主の費用負担ですべての工事不良タイルを張り替えた。「今回…
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週刊エコノミスト
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