教養・歴史不動産コンサル長嶋修の一棟両断

管理組合の「質」を見破る/88

中古マンションの取引件数が増えている(写真と記事は関係ありません)
中古マンションの取引件数が増えている(写真と記事は関係ありません)

 ここ数年、中古マンションの取引件数が、新築マンション取引件数を上回っている。新築マンションの発売戸数そのものが減少していることもあるが、相対的に割安な中古マンションを買ってリフォーム・リノベーションする動きが顕著だ。中古マンションということになると気になるのが、マンションの所有者で構成する管理組合の運営状態。修繕積立金が足りなければ、後になって一時金の徴収や積立金の大幅値上げといった事態にもなりかねない。どう見極めたらいいのだろうか。

 まずは、総会や管理組合の「議事録」閲覧を求めてみよう。そのマンションで繰り広げられているさまざまな事情や課題が記載されている。例えば、「管理費・修繕積立金の滞納状況とその対応策」「駐車・駐輪場」「ごみ置き場」「廊下など共用部の課題」「今後の修繕計画」など。修繕積立金の滞納がないマンションは少数派で、共用部の使い方に課題が全くないマンションは珍しい。経年によって建物が劣化していくのは当然のことだ。…

残り921文字(全文1341文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事