国際・政治東奔政走

DXと脱炭素の「成長戦略」の行方 “政治の季節”でも歩み止めるな=高塚保

参院予算委員会で陳謝するNTTの澤田純社長(右)の答弁を聞く菅義偉首相(前列左)。政府・与党は膿を出し切れるか(国会内で3月15日)
参院予算委員会で陳謝するNTTの澤田純社長(右)の答弁を聞く菅義偉首相(前列左)。政府・与党は膿を出し切れるか(国会内で3月15日)

 菅義偉政権が目下抱える最大の課題は新型コロナウイルスの感染対策だが、コロナ禍に限らず日本が抱えている課題を挙げればきりがない。少子化、ジェンダーギャップ、貧富の格差、デジタル化の遅れ、デフレ、農林漁業の振興、環境問題そしてエネルギー問題、巨額の財政赤字……。残念ながらどのテーマも、自民、民主の歴代政権が大きな成果をあげてきたとは言いがたい。

 安倍晋三政権はアベノミクスを掲げ、「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「成長戦略」の3本の矢で日本経済の再生を目指してきた。その処方箋は間違っていなかったが、残念ながら最も重要である「成長戦略」は達成できないままに安倍政権は終わった。

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