「三つのC」にかかるバイデン政権の対中戦略=川上直
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新型コロナウイルス感染リスクが高まるとされる「3密」だが、英語にもそれに相当する言葉がある。「三つのC」だ。米国人にどれだけ浸透しているかは微妙なところだが、Closed(密閉)、Crowded(密集)、Close-contact(密接)がそれだ。当地の駐在員にとって、パーティーやレセプションに精力的に顔を出し、新たな人脈を築いていくことも仕事の醍醐味(だいごみ)の一つだが、残念なことにそれらの場は「三つのC」そのものだ。もう1年以上、その醍醐味を味わえずにいる。
バイデン政権にとっても極めて重要な「三つのC」がある。先鋭化した米中関係がバイデン政権下でどうなるか、それを占うキーワードだ。まず一つ目はConfrontation(対立)だ。トランプ政権時代にはこの部分が殊更に強調された感があるが、バイデン政権においても、米国の安全保障が脅かされる場合や人権侵害など民主主義への挑戦と捉える問題に対しては、強い姿勢で臨むはずだ。
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週刊エコノミスト
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