学生ローンの重すぎる負担 債務抱えたまま7割が卒業=中園明彦
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学生ローンが年々米国の社会で大きな問題になっている。最新データによると、2019年春卒業生の69%が学生ローンを抱えて卒業し、その平均額は2・9万ドル(約300万円)だった。また、彼らの両親の14%も教育ローンを抱えており、平均額は3・7万ドルに上る。これらの数字は近年上昇し続けており、20年の残高は1・7兆ドル(約180兆円)と前年比9%も増えている。
住宅ローンに次ぐ大きさで、個人クレジットカードローンの総額をも上回っている。実に18歳以上の国民の18%が平均3・9万ドルの学生ローンを抱えている計算になる。ミレニアル世代(1981年以降に生まれ、00年以降に成人を迎えた世代)の半数以上が住宅購入をちゅうちょせねばならないといった影響も出ている。
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週刊エコノミスト
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