新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

国際・政治 チャイナウオッチ 中国視窓

「模倣大国」から「技術強国」へ 基礎研究強化で“転換”狙う=真家陽一

ファーウェイの国際特許出願数は4年連続で世界首位だ(Bloomberg)
ファーウェイの国際特許出願数は4年連続で世界首位だ(Bloomberg)

「有人宇宙飛行、月面探査、深海プロジェクト、スーパーコンピューター、量子情報などの分野で大きな成果を収めた」。李克強首相は3月5日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の政府活動報告で、第13次5カ年計画期(2016~20年)の科学技術分野の実績を評価した。

特許出願数トップ

 米中対立の激化を背景に、中国は科学技術の「自力更生」の道を模索する。「新冷戦」とも称される米中対立の本質は「ハイテク産業を巡る大国間の覇権争い」であり、米国は中国による知的財産侵害を問題視し、輸出管理と投資に関わる規制を強化している。

 実際、中国の知的財産侵害問題はいまだ深刻だ。例えば、国際協力銀行(JBIC)が今年1月に公表した調査では、海外事業展開の課題に「知的財産権の保護」を挙げた企業の割合は、国・地域別では中国が37・2%でトップだった。また、特許庁が2月に公表した「模倣被害実態調査報告書」では、模倣品の製造国、販売提供国が中国と回答した企業数はそれぞれ4893社、4015社となり、いずれも最多であった。

残り870文字(全文1323文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事