新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online コレキヨ

小説 高橋是清 第138話 原内閣=板谷敏彦

(前号まで)

 政府がシベリア出兵を宣言すると米価が高騰、全国に拡大する米騒動に対し寺内内閣は徹底的な弾圧と厳罰主義でのぞむ。世論の支持を失った寺内は辞意を表明、原内閣が発足する。

 大正7(1918)年9月29日、原内閣がスタートした。華族ではない無爵の平民宰相、日本初の本格的な政党内閣である。

 立憲政友会(以下政友会)としては山本権兵衛内閣の与党以来5年ぶりの政権復帰であった。

 これまでの首相は公家の西園寺を除けば、皆西南雄藩の下級武士出身ばかり。原は家老職の出自ながら南部藩は奥羽越列藩同盟のひとつ、ご維新以来の朝敵からの初めての首相就任だった。

残り2504文字(全文2780文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中郁次郎 一橋大学名誉教授「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化■大垣昌夫23 Q&Aで理解す [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事