舞台 劇団東演「血を売る男」 激動の中国現代史背景 普遍性奏でる家族の話=濱田元子
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家族とは? 血のつながりとは? 激動の中国現代史の中で、「血」を巡って葛藤し、必死の思いで生き抜いていく家族の物語である。
原作は中国を代表するベストセラー作家の一人、余華(ユイホア)の小説『血を売る男』(河出書房新社、飯塚容訳)。韓国では2015年、舞台を韓国に置き換えて映画化され、「いつか家族に」の邦題で日本でも公開された。
余華は1960年、杭州生まれ。張芸謀(チャンイーモウ)監督によって映画化され、カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞した長編小説『活きる』や、米ニューヨーク・タイムズ紙など海外メディアで発表した評論を集めたエッセー集『中国では書けない中国の話』(河出書房新社、飯塚容訳)などで世界的に知られる。中国では莫言(モーイエン)に続くノーベル文学賞候補としての呼び声も高い。
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週刊エコノミスト
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