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資源・エネルギー 鎌田浩毅の役に立つ地学

中朝国境の活火山 白頭山噴火は日本にも大打撃/48

 北朝鮮と中国の国境にある白頭山(ペクトゥサン)は、巨大噴火を繰り返してきた活火山である。946年に噴出した大量の火山灰は、偏西風に乗って東へ飛来し、北海道と東北地方では5センチも降り積もった。

 もし近い将来、10世紀と同規模の噴火が起これば、山麓にある北朝鮮と中国東北部は大量の噴出物によって壊滅的な被害を受ける。頂上の火口湖からは20億トンもの水が流れ出し、大規模な洪水が襲う恐れもある。

 また、遠く離れた韓国と日本では降灰に伴う災害が起きる。韓国・釜山大学が2015年にまとめた白頭山噴火による影響のシミュレーションによると、噴火の時季や規模にもよるが、最も大きな噴火の場合は噴火から36時間後、韓国のほぼ全域が火山灰に覆われ、日本でも中国地方を中心に1センチ以上が降り積もる(図)。

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