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ワクチン接種めぐり混乱 メルケル独首相が異例の謝罪=熊谷徹

ドイツ・メルケル首相(2021年3月、ベルリンのドイツ連邦議会で) (Bloomberg)
ドイツ・メルケル首相(2021年3月、ベルリンのドイツ連邦議会で) (Bloomberg)

 ドイツではコロナワクチン接種の遅れや対策の頻繁な変更により国民の不満が強まり、与党への支持率が去年に比べて約12ポイントも減少した。今年9月の連邦議会選挙にも影響を与えると予想されている。

 ドイツの日刊紙『南ドイツ新聞』の4月5日付電子版によると、同日の時点でドイツ市民100人につき接種されたワクチンの本数は17本で、イスラエル(116本)、英国(54本)、米国(49本)などに水をあけられている。

 遅れの理由は、ドイツがワクチン調達交渉を一任した欧州連合(EU)の製薬会社との契約書に不備があり、優先的な供給を受けられなかったこと、メルケル政権が年齢や基礎疾患に基づく接種の優先順位を厳格に守ろうとしたため、柔軟な投与ができなかったこと、政府が3カ月にわたりホームドクター(かかりつけの医師)による市民への予防接種を許可しなかったことが挙げられる。

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