日本は中国政策で「日米一枚岩」をやめて独自の戦略を=及川正也
有料記事
米国が注視する中国政策 日本に必要な「独自の戦略」=及川正也
日米首脳会談(4月16日)を終えた菅義偉首相にとって、次なる外交課題は中国政策の具体化だ。重要なのは、長期的かつ戦略的な視点で組み立てることだろう。
「日米双方が最も懸念する課題について認識を共有できた。問題は、それにどう肉付けし、実現していくかだ」。ある政府関係者は日米首脳会談をこう振り返る。沖縄県・尖閣諸島で活発化する中国公船の威圧的な活動や台湾海峡周辺での中国軍の挑発的な行動に対し、強いメッセージを発信できたことは確かに成果だ。
ただし、日本政府が背負った宿題は多く、かつ難題だ。とりわけ、米国が注視するのは、日本が安全保障面でどこまで役割を拡大できるかだという。バイデン米政権は中国を「唯一の競争相手」と位置づけ、対抗する姿勢を打ち出している。その際、米国が単独で行動するのではなく、同盟国を重視するという構えだ。
残り1711文字(全文2104文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める