国際・政治論壇・論調

中国の火星着陸、西側メディアが評価 「宇宙ゴミ」には批判も=坂東賢治

 中国初の火星無人探査機「天問1号」の着陸機が5月15日、火星に軟着陸した。旧ソ連、米国に次ぎ3カ国目。探査車「祝融号」の探査にも成功し、米国に次ぐ2カ国目となった。習近平国家主席は祝電で「わが国の宇宙事業の発展にとり重要な一里塚の意義を持つ」と偉業をたたえた。

 中国英字紙『チャイナデーリー』は社説(5月16日)で「1960年以来、約50回のミッションが実施されたが、半数以上は火星着陸に失敗した」と指摘し、初めての火星探査を成功させた意義を強調した。

 外国専門家の評価も高い。英科学誌『ネイチャー』(5月15日=電子版)は「NASA(米航空宇宙局)が数十年かけたことを1度で実行している。中国にとっては大躍進だ」と評価するイタリアの天文学者の見方を伝えた。米国が一歩ずつ進めてきた火星の周回、着陸、探査を一挙に進めることに成功したことをを指す。

残り966文字(全文1340文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事