インドウオッチ コロナ禍で新たな感染症の脅威=中島敬二
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インド 新感染症「ムコール症」が流行=中島敬二
新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るうインドでは現在、致死率の高い真菌感染症「ムコール症」も流行している。西部ラジャスタン州やグジャラート州など多くの州でムコール症が広がっており、インド政府は5月22日、すでに200人以上が死亡したと発表した。感染者数は全土で8800人以上にのぼる。
ムコール症は土壌や植物、肥料などによくみられるカビの一種である黒色真菌が体内に入ることで、脳や肺などの粘膜に悪影響を及ぼす。感染すれば、発熱や頭痛、せき、呼吸困難、血まみれの嘔吐(おうと)症状が出てくるという。放置すれば約半数の人が命を落とす恐ろしい病気である。
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週刊エコノミスト
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