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インフレ時は金鉱株に妙味あり=市岡繁男

 1920年代後半は自動車やラジオなど「ハイテク」製品が急速に普及した黄金時代で、関連株価は軒並み高騰していた。なかでもラジオ製造のRCA社は2年で株価が14倍になった中心銘柄だった。だがダウ平均株価に先行して天井打ちし、その後の3年間で9割安である(図1)。とはいえ、ラジオが急速に普及するという株式市場の予測は間違っていなかった。32年のラジオ出荷台数は29年より4割も減少したが、ラジオを保有する世帯は8割も増加し、その後も増え続けたからだ。

 ここで注目は、テスラ社の株価パターンが暴落前のRCA株とうり二つなことだ。いま同社株は失速しているが、90年前のRCA株をなぞるとしたらダウ平均の先行きは要注意だ。

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