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株価売上高比率はバブル期並み、企業の実力に不相応な日本の株価=市岡繁男

「中銀バブル」でゆがむ日本の株価=市岡繁男

 財務省が発表した2021年1~3月期の法人企業統計によると全産業(金融・保険を除く)の売上高・前年比は7四半期連続の減少となった。なかでも資本金1000万~2000万円の中小企業は17年10~12月期以降、14四半期連続のマイナスだ。一方、経常利益は8四半期ぶりのプラスとなったが、これは一部持ち株会社の利益増による影響が大きいという。こうしたノイズを平準化した4四半期累計の経常利益・前年比は8期連続のマイナスだ。

 次に大企業(資本金10億円以上)の4四半期累計値を対比すると、経常利益はリーマン・ショック前の水準を上回っているが、営業利益、売上高ともこの14年間で2割の減少だ(図1)。その推移と株価を重ねると、最近の株価が実体経済と乖離(かいり)している様子が一目瞭然だ。

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