下院可決でもワシントンDCが州に昇格できないこれだけの理由=吉村亮太
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DC「51番目の州」昇格 下院可決でも厳しい見通し=吉村亮太
かねてより民主党が推す、ワシントンDCを正式な州へ昇格させることを規定した51号法案が4月末、下院において可決され、上院に送付された。僅差とはいえ民主党による支配が続いていることもあり、2会期連続してのことだ。51という番号は決して偶然の産物ではなく、「51番目の州を目指す」という決意を表している。
州昇格は当地の住民にとって長年の悲願だ。現在のワシントンDCの領域はメリーランド州から割譲された、東京都の12分の1程度の面積で、どこの州にも属さない連邦議会の直轄地として存在してきた。その首都機能に特化した出自ゆえ、建国から200年近く経過しても、政府のお膝元でありながら国政の舞台に代表者を派遣する仕組みにはなっていなかった。それでも1961年に憲法が改正され、大統領選では住民が有権者になるこ…
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週刊エコノミスト
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