英首相の元側近が爆弾証言 コロナ対応の裏舞台を暴露=増谷栄一
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かつてはジョンソン首相の右腕として英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)や新型コロナウイルス対策で辣腕(らつわん)をふるったカミングス元首席顧問が5月26日、下院科学技術特別委員会で、政府のコロナ対策について“爆弾”証言をした。同委員会はコロナで数十万人もの死者を出したブラジル政府の新型コロナのパンデミック(世界的大流行)への対応の遅れを調査する専門委員会の英国版。調査の進展によっては首相とハンコック保健相の判断ミスが問われ、政府のコロナ戦略に影響するだけでなく、首相の去就問題に発展する可能性が出てきた。
カミングス氏の証言は同氏が昨年11月に辞任するまでの期間が対象。英国がイングランドで昨年3月23日~5月10日に実施した1回目のロックダウン(都市封鎖)と、感染再拡大で同11月5日~12月2日の2度目の封鎖に入るまでの期間だ。カミングス氏は「英国のコロナ対策は中身のない空っぽだった。政府トップの間違った判断により、死なずにすんだ数万人もの命が失われた」とし、特にジョンソン首相と保健相、2人のコロ…
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週刊エコノミスト
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