旧東独の州議会選で与党CDUが圧勝、9月の連邦議会選挙へ弾み=熊谷徹
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旧東独の州議会選で与党CDU圧勝 9月の連邦議会選挙へ弾み=熊谷徹
6月6日に旧東独ザクセン・アンハルト州で行われた州議会選挙で、与党キリスト教民主同盟(CDU)が予想を覆して圧勝。約3カ月後の連邦議会選挙へ向けて、CDUが劣勢を挽回し緑の党に対して水をあけつつある。
9月26日の連邦議会選挙前の最後の地方選挙であることから、有権者の動向を占う前哨戦として注目されていた。ドイツの保守系日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』は、6月7日付紙面で「CDUは同州での前回の選挙(2016年)に比べて得票率を7・4ポイント増やして、37・1%を確保。第2位の極右政党・ドイツのための選択肢(AfD)に16・3ポイントもの差をつけて大勝した。大半の世論調査機関は、CDUとAfDが接戦を演じると予想していたが、その予想は完全に外れた。今回AfDはCDUに約1万6000票を奪われ、得票率(20・8%)を前回の選挙に比べて3・4ポイント減らした」と報じた。
上昇気流に乗っていた緑の党は、今回の州議会選挙では不調だった。FAZは「緑の党の得票率は、5・9%(前回比0・7ポイント増)にとどまった背景には、旧東独では、環境問題への市民の関心が旧西独よりも低いことがある。さらに、アンナレーナ・べーアボック共同党首(連邦議会選挙での首相候補)が臨時収入を議会事務局に申告するのを忘れていた問題や、党のウェブサイトに発表していた経歴に複数の誤りがあったことも影響…
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週刊エコノミスト
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