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週刊エコノミスト Online グラフの声を聞く

老齢化で、円と株価の価値が下落している=市岡繁男

老齢化で上値が重い円と日本株

 2020年を起点に各国通貨の対ドル為替をみると、豪ドルやユーロなど主要国通貨が1割近く上昇しているのに対し、円は2%以上も下落(円安)している。これはインドなど経常赤字を抱える新興国並みの下落率だ。以前ならコロナ禍のような経済異変が起きれば、すぐさま海外への投資マネーが日本に戻って円高になったが、今回はそうなっていない。

 理由として考えられるのは、株高に象徴される米国経済の堅調さと日米金利差の拡大だ。だがそれだと、日本と同じく経済がパッとしない欧州通貨の上振れを説明できない。そこで筆者が着目するのは、世界一、老齢化が進む日本の人口動態だ。

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