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教養・歴史 小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

最近、生きづらさを感じるのですか、どうすればいいでしょうか=小川仁志

誤解を恐れて発言ひとつにもびくびく。最近すごく生きづらさを感じます /93 

 Q 誤解を恐れて発言ひとつにもびくびく。最近すごく生きづらさを感じます。

 A 自分の存在を確としたものに変える「コナトゥス」の力を引き出そう

 発言が誤解を招いて人間関係が悪くなったり、コロナ禍での行動制限もあって、最近すごく生きづらさを感じます。周りに聞いてみても、どうも私だけではないようです。もやもやしたこの気持ちを、どう解決すればいいでしょうか?

(事務職・20代女性)

 先日、私も若い人たちと対話をする機会がありましたが、同じような生きづらさを感じている人が多かったのです。おそらく原因は、一つではないのでしょう。相談者が言うように、コロナによる行動制限もそうですし、自由にものを言いにくい風潮もそうでしょう。

 ちなみに私の場合は、テクノロジーが発展し過ぎて、うまく使いこなせていない点に生きづらさを感じています。

 したがって、理由は人によってさまざまであるため、それぞれが社会とうまく折り合いをつけて生きていくよりほかありません。そこで参考になるのが、17世紀オランダの哲学者スピノザの思想です。

 スピノザによると、何事にも自分の存在を維持しようとする力があると言います。それを「コナトゥス」と呼んでいます。

刺激への対応力育成

 人間には本来的な活動能力が備わっているはずなのですが、外部的な要因によって、それが制限…

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