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教養・歴史 書評

日米開戦80周年。大東亜戦争を「複合戦争」と捉える試み

大東亜戦争は複合戦争 まさに「複合的」に解読=井上寿一

 毎年8月になると、戦争の記憶が呼び戻される。今年は日米開戦80周年でもある。あの戦争にどう向き合うべきか。波多野澄雄・赤木完爾・川島真・戸部良一・松本崇著『決定版 大東亜戦争(上)』(新潮新書、902円)と戸部良一・赤木完爾・庄司潤一郎・川島真・波多野澄雄・兼原信克著『決定版 大東亜戦争(下)』(新潮新書、946円)が考える重要なヒントを与えてくれる。

 あの戦争とは、同書の上巻によれば、日米戦争+日英戦争+日中戦争+日ソ戦争の「複合戦争」である。なぜ本書はこの「複合戦争」を「大東亜戦争」と呼ぶのか。

残り630文字(全文910文字)

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